~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~ 第86号 平成24年8月 発行
自信があるからできること ~ うなぎが食べたい… 当職の一番の好物は「うなぎ」です。ただ、「うなぎならなんでもいい」というわけではありません。スーパーで売っているうなぎや、ファミリーレストランや牛丼店で食べられる海外産のうなぎでは満足できません。シラスウナギの不漁からうなぎの価格が高騰している昨今、贅沢と言われるかもしれませんが、「うなぎ屋さんのうなぎ」が好きなのです。 あえて店名は出しませんが、JR岡崎駅の近くに地元では有名なうなぎの名店があります。当職にとっては、うなぎの本場浜松や一色のお店で食べるうなぎよりもおいしいうなぎを提供してくれるお店です。夏場には行列ができるほど繁盛しているので、待つのが嫌いな当職は、秋から冬にかけて足繁くそのうなぎ屋さんに通っています。 そのうなぎ屋さんは、うなぎが最も売れる「土用丑」の日には「うなぎ供養」と称してお店を閉めてしまいます。最も儲かる日に店を閉めるなどということは、経営者の立場からは普通考えられません。「あまりに行列が長くなってはお客様に迷惑をかける」、「忙しすぎると満足な商品が提供できない」等、店を閉める理由はいろいろあるとは思いますが、結局自分の店が出すうなぎに自信を持っているんでしょうね。「土用丑に店を閉めても、他の日にたくさんのお客さんに来てもらえば良い」ということなのだと当職は思っています。 うらやましい限りです。というかある意味あこがれます。当職も、「当事務所は最高のサービスをする事務所なので、忙しい月末の大安はお休みにします!」と一度でいいから言ってみたい…といった冗談はさておき、暑い夏、精をつけて皆様により良いのサービスを提供するためにも、スタッフ一同を連れて「待つのを覚悟で」うなぎを食べにいこうかな♪
海外居住者の登記手続 ~ 印鑑証明書・住民票が発行されない場合 近年、海外赴任や移住などで、海外に住所を置かれている日本人が増えています。不動産売買の登記や相続時の遺産分割協議書の押印等をする際、通常住民票や印鑑証明書が必要となりますが、日本国内に住民票登録をしていないと、発行してもらうことができません。そういった場合にどのような手続が必要となるかについて、本号では解説したいと思います。 不動産を売買等により取得する場合、登記手続の際「住民票」が必要となります。海外に居住している場合(日本に住民票登録していない場合)、当然住民票は発行されません。そういった場合、居住地の日本大使館又は領事館で「在留証明書」を発行してもらう必要があります。在留証明書の発行には、パスポート、運転免許証、光熱費の請求書等住所を立証できるものを提示すれば発行してもらうことができます。 ※「在留証明書」は住所変更の登記等をする際にも必要となります。海外で移住を繰り返されている方の場合には、前居住地の在留証明書を大使館・領事館に持っていけば、現在の住所の直前のもの2か所まで証明してもらうことができます。 不動産を売却する場合、登記手続の際「印鑑証明書」が必要となります。また、相続手続の中で遺産分割協議書を作成する際にも「印鑑証明書」は必要です。日本国内に住民票登録していなければ、印鑑証明書も当然発行されません。そういった場合、①海外にいる時と②日本に帰国している時とでとるべき手続が異なります。 海外にいるときは、居住地の日本大使館又は領事館に行き「署名証明」(サイン証明)を受ける必要があります。 署名証明を受けるには、証明を受けたい書類(登記委任状、遺産分割協議書等)を署名していない状態で大使館又は 領事館に持参する必要があります。本人が領事の面前で書類に署名をすることで、領事が「本人の自署に相違ない」旨の 証明をしてくれます。 この署名証明が、日本における印鑑証明書と同じ公的な証明書類として取り扱われます。 大使館又は領事館には、本人確認資料として、証明を受けたい書類の他に、パスポート・海外居住であることの証明書を 持参する必要があります。 ※国や州によっては「本人の署名に相違ない」という「署名証明」が別途発行される場合もあります。また、中国のように「印鑑」の 文化のある国においては大使館・領事館で「印鑑証明書」を発行してくれることもあります。 海外居住者が日本に一時帰国している場合は、日本の公証役場で「署名証明」(サイン証明)を受けることができます。 手続は海外にいる場合とほぼ同じです。 公証役場で本人確認資料として、パスポート・海外の住所がわかるもの(在留証明や免許証等)を持参の上、公証人の 面前で持参した書類(契約書、遺産分割協議書、委任状等)に自分で署名することで、当該書類に本人が自署したという 「署名証明」を作成してもらうことができます。