その他

No.247 不動産の持分割合 ~共有持分の更正登記

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~                                                   第247号 令和8年2月発行

    A COLUMN ~記事~

    プライスレス ~ ひさしぶりの結婚式

     

    先日、親戚の結婚式及び披露宴に参加してきました。近年、親族や友人を呼んで大々的に結婚式・披露宴を行う人が減っていると聞きます。また、コロナ渦を経たこと、年齢的に友人は既に結婚済みであることから、当職が結婚式に呼ばれて出席するのは10数年ぶりです。結婚式場で、人前の式の後、写真撮影、ブーケトス、そして2時間超の披露宴という流れ。劇的な演出等はなく、オーソドックスな内容の式でしたが、終始お祝いムードの暖かい空気感に包まれた良い結婚式・披露宴だったように思います。

    下世話な話になりますが、こういった盛大なイベント事があると、「いったいいくらかかるのだろう」とお金の推測をしてしまいます。当職が若い頃は300万円~400万円前後ということを聞いたことがあります。物価高の今のご時世、100人規模の披露宴をするとなれば、500万円~600万円くらいはかかるのでしょうか。それだけあれば、新居の家具架電などもそろえることができ、海外へ新婚旅行に行ってもおつりがくるでしょう。今時の若者は現実的なので、「結婚式・披露宴なんてもったいない」と思うのかもしれませんね。

    ご祝儀で半分くらい賄えるとすれば、実際の持出は200万円~300万円。20代の若者にとっては、それでも高いとは思います。ただ、一生に一度の経験です(当職は2度しているのに、一度も披露宴を行っていませんがw)。皆が自分たちのためだけに集まって祝ってくれる。華やかな舞台に立ち、主役になれる。結婚という節目の幸せな気分をより盛り上げられるということを考えると、高くはないのかもしれません。

    価値観は人それぞれです。でも、昔のクレジットカードのCMにあったように、今しかできない経験をするということは、まさに「プライスレス」です。お金より大事な経験の方を選択するという考え方も素敵だなと、今回あらためて思いました。

    当職も3回目は…。ないか!(自虐)

     

     

     

    EXPLANATION ~解説~

    不動産の持分割合 ~ 共有持分の更正登記

     

    「更正登記」とは、登記の内容に誤りがあったときに、その誤りを正しい内容に修正するための登記手続です。

    当事務所でも、めったに行うことはないのですが、まれに単純なミスを修正する場合に行うことがあります。ただ、今のこの時期(確定申告前後)には、「不動産の持分を変えたい」といった相談が数件持ちもまれます。

    つまり、多くの場合、「共有持分の更正登記」というのは、「税務上」不都合がある(不都合が生じるおそれがある)場合に行われる手続なのです。

     

     

    1 持分更正が必要になる場合

    夫婦や親族間で共有名義にした不動産では、購入時の資金負担と登記内容が一致していないケースが少なくありません。たとえば、実際の出資割合は「夫7割・妻3割」であるにもかかわらず、便宜的に「2分の1ずつ」で登記してしまった場合、登記簿上の権利関係と実態にズレが生じます。

     このような不一致がある状態では、税務上「実態と異なる権利移転があった」と評価され、みなし贈与として贈与税の課税対象になるおそれがあります。また、住宅ローン控除を利用している場合には、控除額が実際の負担割合と整合しないとして、控除の修正や減額を求められる可能性も否定できません。

    贈与税が発生しないように、また住宅ローン控除を適切に受けられるように、不動産の共有持分を更正する登記をする必要性が出てくるのです。

     

     

    2 持分更正の手続

    <事例>夫2分の1・妻2分の1の持分割合の登記を、夫3分の2・妻3分の1の持分割合に更正する場合

    ○ 申請人

    更正登記により持分が増加する夫が登記権利者、更正登記により持分が減少する妻が登記義務者として共同で申請します。

    ○ 添付書類

    登記原因証明情報(更正の内容を証明する書面) 通常、司法書士が作成します

    登記識別情報(権利証) 登記義務者(妻)のもの

    印鑑証明書(登記申請前3カ月以内のもの) 登記義務書(妻)のもの

    委任状(司法書士に委任する場合)

     

     

    3 住宅ローン(抵当権)への影響

    不動産を購入するにあたり、銀行等の融資を受け当該銀行名義の抵当権設定登記がなされている場合、持分更正登記の申請に抵当権者である銀行等の承諾が必要になるかどうかですが、不動産全体が抵当権の目的になっているときは、抵当権者の承諾は必要はありません
    ただし、承諾が不要というのは、登記手続き上不要と言うことであり、銀行等に無断で更正登記を申請するとローン約款等に抵触する場合がありますので、更正登記を申請する場合には、事前にその旨を銀行等に知らせておいた方が良いでしょう。

    (注)持分のみを更正する場合には抵当権者の承諾は必要ありませんが、単独所有を共有に更正する登記には抵当権者の承諾書が必要になります。現実には、承諾をしてくれる可能性は低いため、「真正なる登記名義の回復」という別の手続(更正でなく持分を移転する登記手続(登録免許税が高額))をとらざるをえなくなります。

     

     

    ご不明な点がございましたら、当事務所へお問い合わせください

    ながしま事務所通信

    TOP