役員変更

No.73「役員変更登記を忘れずに」

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~

    第73号 平成23年7月 発行


    巣立ち 
      ~ 右腕をもがれ続ける司法書士の苦悩
     本年6月30日をもって、当事務所の司法書士石塚祐希が当事務所を退職し、独立開業いたしました。彼は司法書士試験合格後、4年にわたって当事務所に勤務し、当職の右腕として、当事務所の頭脳の中枢として、八面六臂の活躍をしてくれました。努力家で仕事に関してはまじめである反面、遊び心もあり人に好かれるため、独立開業しても間違いなく成功するであろうと当職は確信しております。彼の巣立ちを心より祝福し、応援したいと思っております。
     ところで、この春、当事務所にツバメが営巣しました。5羽の雛を親鳥がかいがいしく世話をしている様子を、当職もほほえましく眺める毎日が続いておりましたが、つい先日、すくすくと成長した雛は、石塚に先立って立派に巣立っていきました。
     ツバメの雛は、親鳥からエサをもらわなければ成長できません。巣立つまでの間、雛は親鳥に完全に依存しています。もちろん当職と石塚の関係は、ツバメの親鳥と雛とは大きく異なります。最初こそ彼に司法書士の実務を教えましたが、逆に勉強熱心な彼から教えられることの方が次第に多くなり、最近は当職が彼に意見を聞いて仕事を進めていくようにまでになりました。ツバメとは逆に、親鳥が雛に依存していたといっても過言ではないくらいです。
     資格者(司法書士試験合格者)は、ほとんどの場合、将来の独立開業を見据えて司法書士事務所に就職します。近い将来の退職を前提として就職してくるのです。この日が来るのはわかっていた話ですが、石塚の独立により、「右腕」をもがれた当職は、今後当面窮地に立たされます。が、もがれた右腕はまたすぐ生えてきます。当事務所には石塚の他にも優秀な資格者、スタッフがたくさんいます。彼らの力を借りて、今以上の良い事務所にできるよう努力してまいります。
     ただ、再度生えた右腕は、何年か後にはまたもがれて(資格者の退職、独立開業)しまいます。その時はまた苦労するんだろうな…。いつまでたっても楽にはならない。司法書士とは因果な商売です。
    解説:登記・相続・裁判等司法書士に関連の深い事項を解説していきます。

    「役員変更登記を忘れずに」 
      ~ 株式会社の役員の任期
     株式会社における役員(取締役、監査役等)には「任期」があります。一度就任したら無制限ではなく、法令で定められた一定の「任期」の期間を満了すると、改めて選任手続を行う必要があります。これを怠ると裁判所から過料(いわゆる罰金)の制裁を受けることもあります。そのため、株式会社は一定期間に一度、必ず「役員変更登記」をする必要があるのです。本号では、その「役員の任期」についてとりあげます。

    1.任期満了と再任手続

      会社役員には任期がありますが、通常、頻繁に役員構成を変更することはないでしょう。事業規模が小さい会社や同族会社の場合はもちろん、比較的規模の大きな会社でも、追加役員の選任を行うことはあっても、社長等主要な経営陣が交代することは稀なはずです。
      しかし、同じ方が役員を継続する場合でも、自動更新はされず、任期満了ごとに役員の再任手続を行い、その旨登記申請をする必要があります。(同じ方が役員を継続することを「重任」と呼びます)
     再任手続を怠ると、会社代表者が100万円以下の過料の制裁に処される可能性がありますので、ご注意ください(会社法976条)。

    2.取締役・監査役の任期(原則)


     一見すると分かりにくいですが、取締役であれば、選任後2回目の事業年度末日に係る定時株主総会の終結の時までということです。ちょうど2年・4年で任期が満了するのではなく、就任後2年・4年内の決算期について責任があるため、株主総会が終わるまでは任期が残ると理解してください。

    3.定款任期の変更

      「株式の譲渡制限を設けている会社(上場企業等株式公開している会社以外のほとんどの会社)に関しては、定款に規定を設けることで、役員の任期を短縮又は伸長することができます。
     ※定款の変更には株主総会の特別決議(原則:議決権の過半数を持つ株主の出席により、出席議決権の3分の2以上の賛成)が必要です。

     役員の任期満了の際には、株主総会開催に伴うコストや役員変更登記の印紙代・司法書士報酬等がかかります。役員構成が変わることの少ない同族会社等においては、任期を最長の10年にしてコスト削減を図ることは合理的でしょう。ただし、10年というと非常に長い期間です。その10年の間に会社の状況が大きく変わることも考えられます。また、役員間で仲たがいが生じた際等、任期の途中で役員を「解任」することは可能ですが、任期満了による退任に比べ手続も困難であるとともに、解任された役員から損害賠償請求(会社法399条)を受けることもあります。任期を伸長する際には、安易にコスト面だけを考えず、その会社の状況、将来等も踏まえて検討する必要があるでしょう。

    ご不明な点がございましたら当事務所へお問い合わせ下さい。

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    司法書士 長 島  潤

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