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No.223 所有者不明土地解消に向けて ③ ~ 相続土地国庫帰属制度

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~                                                    第223号 令和6年2月発行

    A COLUMN ~記事~

    落ち着きと誠実さ ~ コーポレートカラー

    先日、当事務所の階段を塗り直しました。事務所を建てて15年が過ぎ、一昨年外壁を塗り直したのですが内装は建てた当時のまま。事務所スタッフがしっかり掃除してくれているので、汚れ等はほとんど気にならなかったのですが、毎日何人かが上り下りする階段だけは塗装がはげ、すこしみすぼらしくなってしまっていました。そこで友人の塗装屋さんに頼んで階段を塗り直すことにしたのです。塗り直してもらったことで、鮮やかな紺色の階段がよみがえりました。建築当時よりもっと鮮やかに仕上がった気もしています。

    当事務所を建築した際、建築士の先生に、むき出しの梁や建具、そして階段を「コーポレートカラー」で塗ってみてはどうかと提案されました。当時、当事務所を象徴する色(コーポレートカラー)をはっきり決めてはいませんでした。そこで、当職が名刺や看板に使用していた色「紺色」が象徴的な色なのかなと考え、階段等を紺色に塗ってもらうことにしました。木にニスをぬるだけ(木そのものの色)でよいと思っていたのですが、紺色に塗ったことで内装全体に落ち着きと個性が生まれ、特徴のある良い内装に仕上げていただくことができました。

    そもそも、なぜ当職は紺色を選んだのか?開業当初、看板や名刺をつくる際に何色にしようか考えました。温かみのあるオレンジ系、爽やかなグリーン、同じ青系でも水色やマリンブルーも検討しましたが、落ち着きと誠実さを現す「紺色」が、当職が司法書士として目指すイメージに近いと考えて選択したのです。

    「落ち着き」と「誠実」さ。当職が司法書士となってもう20年以上が経ちますが、身につけられただろうかと考えると、その答えはイエスでもあり、ノーでもあるように思います。司法書士として経験を重ね、仕事上は不測の事態にも動じることなく対応ができるようになっていると自負しています。落ち着いて対応することで、お客様に安心感を与えることもできます。ただ、人間的には(特にプライベートでは)まだまだ子どもの部分もあり、まだまだ未熟な落ち着きない自分がいることも自覚しています。また、お客様に対して、常に誠実に対応しようと心がけていますが、100%それができていたかと問われると、自信を持ってイエスと答えることはできません。自分の本意ではなくても結果として誠実さに欠け、ご迷惑をおかけしたことがあるのも事実です。

    年齢や経験を重ね、理想に近づいてきた部分もあるとは思いますが、当職はまだまだ発展途上です。階段と一緒に、心も塗り直し、より「落ち着き」と「誠実さ」を兼ね備えた司法書士になれるよう研鑽してまいります。

     

     

     

    EXPLANATION ~解説~

    所有者不明土地解消に向けて  ~ 相続土地国庫帰属制度

    相続した土地について、「遠くに住んでいて利用する予定がない」、「周りの土地に迷惑がかかるから管理が必要だけど、負担が大きい」といった理由により、土地を手放したいというニーズが高まっています。

    このような土地が管理できないまま放置されることで、将来、「所有者不明土地」が発生することを予防するため、
    相続又は遺贈によって土地の所有権を取得した相続人が、一定の要件を満たした場合(承認の審査を経て法務大臣が承認した場合)に、土地を手放して国庫に帰属させることを可能とする「相続土地国庫帰属制度」が創設されました。(令和5年4月27日施行)

     

     

     

    1 申請ができる人

    相続又は相続人に対する遺贈によって土地を取得した人が申請可能です。

    制度開始前に土地を相続した方でも申請することができますが、相続等以外の原因(売買など)により自ら土地を取得した方や、相続等により土地を取得することができない法人は、この制度を利用することはできません。

    また、土地が共有地である場合には、相続や遺贈によって持分を取得した相続人を含む共有者の員が共同して申請しなければなりません。

     

    2 申請先

    申請先は、帰属の承認申請をする土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局(本局)の不動産登記部門(登記部門)となります。
    法務局・地方法務局の支局・出張所では、承認申請の受付・相談はできませんのでご注意ください。

     

     

    3 引き取ることができない土地

    相続したすべての土地を国が引き取ってくれるわけではありません。通常の管理又は処分をするにあたって過大な費用や労力が必要となる土地については対象外となります。

    <国庫帰属が認められない土地の主な例>

    ● 建物、工作物、車両等がある土地    
    ● 担保権や使用収益権が設定されている土地 
    ● 通路など他人の利用が予定されている土地   
    ● 土壌汚染や埋設物がある土地 
    ● 境界が明らかでない土地、所有権の存否や範囲について争いがある土地

     

     

    3 審査手数料と負担金

    申請時に審査手数料(1筆あたり14,000円)の納付が必要であるほか、国庫への帰属について承認を受けた場合には負担金(10年分の土地管理費相当額)を納付する必要があります。

     

     

    すべての土地を国に引き取ってもらえるわけではなく、費用も必要になるので注意が必要です。

     

    ご不明な点がございましたら、法務局へお問い合わせください。

    ながしま事務所通信

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