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No.88 資力がなくてもご相談ください~ 民事法律扶助制度

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~

    第88号 平成24年10月 発行

    コラム:当職が感じたことを徒然なるままに綴ります。

    所長冥利に尽きる
      ~ 事務所OB会を開催しました
     司法書士事務所というは、スタッフの入れ替わりが比較的激しいのが通例です。仕事がつらくてとか、待遇が悪くて離職率が高いというのではありません(よその事務所でそういうところもあるとは聞きますが…)。司法書士試験に合格した資格者が、仕事をおぼえ、スキルを得たら、辞めて開業していくからです。当事務所からも、過去に4名の司法書士、行政書士が巣立っていきました。
     先日、現スタッフの提案により、当事務所のOB会を開催することになりました。OB会といっても、皆で楽しくバーベキューをしよう、どうせならOBも呼んだ方が楽しいよね、といった軽い乗りからの提案です。OBに声をかけたとこころ、全員が「ぜひ参加したい」と言ってくれました。結果、一人だけ子どもの運動会と重なって参加できませんでしたが、3名が参加してくれることになりました。
     当日は、豊田の「平瀬やな」で、現スタッフ、当職・スタッフの子どもたちを含め総勢12名で、あゆつかみ&バーベキュー大会となりました。子どもたちは大はしゃぎ、OBたちもブランクなどまったくなかったかのように「ながしま事務所」の一員として溶け込み、皆で本当に楽しいひとときを過ごすことができました。
     終わり際、OBの一人が、「またやりましょう。僕らずっと”ながしまファミリー”ですから」と言ってくれました。何気なく言ったであろうその言葉が、本当に嬉しく心に残りました。所長冥利に尽きるとは、まさにこのことです。事務所を興して、4名のOBを送り出してきたことを、心から「よかった」と感じることができた瞬間でした。当職が彼らOBにしてあげられたことはそんなにありません。逆に、彼らに助けられて、事務所が成り立ってきたと思っています。それなのに、こんな嬉しい言葉を掛けてもらえて、当職は本当に幸せ者です。
     10月から、また一人、司法書士が入所します。その彼も、いずれ当事務所から巣立っていきますが、当事務所に在籍していたことを誇りに思い、辞めてもずっと”ながしまファミリー”だと思ってもらえるような事務所運営を、これからも心がけていきたいと思います。

    解説:登記・相続・裁判等司法書士に関連の深い事項を解説していきます。

    資力がなくてもご相談ください
     ~ 民事法律扶助制度
     民事法律扶助制度とは、資力の乏しい方が法的トラブルにあったときに、日本司法支援センター(法テラス)という機関が、裁判等の手続費用を一時的に立替払いしてくれる制度です。当職もその「法テラス」の会員です。当事務所の場合、「自己破産」手続の際、時折利用されるお客様がいらっしゃいます。「お金がないから手続きできない」と諦める前に、まずは一度ご相談ください。

    1.民事法律扶助を利用するための基準

     民事法律扶助は、手持ちのお金がないからといって、誰でも利用できるといった制度ではありません。扶助を受けるためには、一定の基準があり、その基準を満たしているかどうかの審査もあります。

     要件1「資力基準」

     十分な収入がある方がこの制度を利用することは、もちろんできません。
     賞与も含んだ月収(手取り)の目安は以下の通りです。
      「単身者」  182,000円以下
      「2人家族」 251,000円以下
      「3人家族」 272,000円以下
      「4人家族」 299,000円以下


     ※ 以下、1人贈につき30,000円加算。これを上回る場合でも、家賃、住宅ローン、医療費、教育費等の出費があるときは、一定額が考慮されます。
     ※ 東京、大阪などの大都市の場合は基準額が異なります
     ※ 東日本大震災の被災者については、資力に関係なく無料法律相談を受けられるなどの特例があります。

     要件2 勝訴の見込みがないとはいえないこと 

     和解、調停、示談成立等による紛争解決の見込みがあるもの、自己破産の免責の見込みがあるものも含みます。

     要件3 民法法律扶助の趣旨に適すること

     報復的感情をみたすだけの場合、宣伝のためといった場合、または、権利濫用的な訴訟の場合などでは利用できません

    2.立替られる手続費用の例

     ① 訴訟費用(司法書士・弁護士の報酬金を含む)
     ② 裁判所に提出する書類の作成費用など

       ※ 司法書士に依頼した場合の「自己破産」のための費用は②にあたります
     
     ③ 成年後見等開始申立に伴う鑑定費用

    3.手続の流れ(当事務所における自己破産申立の場合)

     ① 当事務所にて相談
     ② 法テラスへ法律扶助の申込
     ③ 審査 → 扶助決定
     ④ 法テラスから当事務所へ手続費用の立替払い
     ⑤ 破産申立書の作成 → 申立
     ⑥ 事件終結(免責決定)
     ⑦ 償還開始(依頼者から法テラスへ、立替えてもらった費用の分割返還が始まります)
     
     
       ※ 事件の進み具合によっては、事件終結前あるいは破産の申立前から償還が開始することもあります

    4.立替金の返還(償還)方法とは

     立替費用は原則として毎月分割で返還していただくことになります(例:月1万円ずつ、毎月25日払い)。ただし、事情により返還が困難な場合には、返還を猶予または免除する制度もあります。なお、生活保護を受給されている場合には、返還を猶予または免除されることがあります。


       ご不明な点がございましたら、当事務所にお問い合わせください。

        発 行
    司法書士 ながしま事務所

    司法書士 長 島  潤

    〒444-0824 岡崎市上地町字宮脇14番地1

    TEL / 0564(52)3236  FAX / 0564(52)3229

    事務所では 随時 「登記・相続・債務整理の無料相談」
    を実施しています(予約制)


    当職への質問・業務依頼・相談予約は電話又はメールでお願いします

    TEL : 0564(52)3236

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