株式会社設立

No.250 休日に会社設立 ~ 「登記申請日が設立日」ですが

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~                                                   第250号 令和8年5月発行

    A COLUMN ~記事~

    思惑通りには ~ 休載の危機再び

     

    当事務所の閑散期は5月です。繁忙期の年度末を終え、残った仕事を4月に片付けた後、5月は閑散期というのが例年のスケジュールになります。今年も、ゴールデンウィークをゆっくり過ごし、「月末にはある程度新規の仕事が入るでしょうが、月の半ばまでは特に忙しくはならないだろう」とのんびり構えていました。ところが、想定外の仕事がいくつか舞い込み、月の半ばからバタバタになってしまいました。とはいっても、めちゃくちゃ忙しいわけではありません。十分にこなせる仕事量なので業務的には問題ないのですが…。ただ、しわ寄せがこの「ながしま事務所通信」に及んでしまうのです。

    本通信は当事務所開業から20年、毎月欠かさず発行してきました。取引先に配ったり、登記が完了したお客様へ送る書類に同封したり、ブログとしてHPにアップしたり。通信を待っている人なんかいないのかもしれない、販促にも繋がっているかどうかもわからないのですが、意地で20年続けてきました。

    毎月15日頃を目標に発行しているのですが、今月はもう25日。5月の前半は余裕があったので、その時に執筆すればよかったのですが、「どうせ5月はヒマだし」と余裕をぶっこいていたらもう月末。月末はさすがに忙しいので「休載の危機」を迎えることになってしまいました。

    仕事の量を推し量ることができず、過去にも休載の危機は何度かありました。逆に、「今月は忙しいだろうから」と月初めに本通信を仕上げたところ、案外ヒマだったなんて月も。なかなか思惑通りにはいかないものですよね。

    仕事も人生も、思惑通りにいかないからおもしろいと前向きにとらえながら、なんとか時間を作って、今、この通信を作成中です。

     

     

     

     

     

     

    EXPLANATION ~解説~

    休日に会社設立 ~ 「登記申請日が設立日」です

     

    株式会社や合同会社、各種法人等を設立する場合、その設立登記の申請日がその会社の設立日になります。

    そのため、法務局がお休みの日には登記を申請することができませんでした。例えば土日祝日や年末年始を設立日とすることはできなかったのです。

    「思い入れのある記念日に会社を設立したかったのに…」、「縁起の良い吉日を設立日にしたいけど、カレンダーを見たら日曜日だった……」 、「月初めに設立したいと思っていたのに、1日が土曜日で、仕方なく休み明けの3日を設立日にした」といった事例は当事務所でも多々ありました。

    設立日を自由に設定できないというのは都合が悪いということで、法改正がなされ、今年になってようやく休日を会社設立日とすることが可能になったのです。

     

     

    1 概要

    令和8年2月2日(月)から、商業登記規則等の一部を改正する省令(令和8年法務省令第2号)が施行され、一定の要件の下、会社及び法人(以下「会社等」といいます。)の設立の登記の申請において、申請者が特定の日(行政機関の休日)に登記をすることを求めることができるようになりました。

    これにより、この求めがあった会社等の設立の登記の年月日及び成立の年月日については、当該特定の日付で登記簿に記録されるようになります。

    例えば、「大安の元日」を会社設立日にすることも可能になりました。(今まで日本には1月1日が設立日の会社は存在しませんでした)

     

     

    2 要件

    1.登記が成立の要件となる会社等であること

    株式会社、持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)、一般社団法人、一般財団法人等

    2.希望する設立日が行政機関の休日であること

     土日祝日、振替休日等、12月29日から翌年の1月3日

    3.休日直前の開庁日に登記申請すること

    例えば6月7日(日曜日)を設立日にしたい場合、直前の平日である6月5日(金曜日)に設立登記を申請する必要があります。あらかじめ余裕を持って早い日(6月1日等)に申請しておくことはできません。

    4.登記申請書に特例を利用することを記載すること

    登記の年月日は登記すべき事項の「会社成立の年月日」に記載した日付のとおりとすることを求める』と記載

     

     

    3 注意点

    •  登記簿上の設立日は指定した休日になりますが、法務局が実際に事件処理を行うのは、休み明けの開庁日以降です。
    •  出資金の払込み証明書などの添付書類は、従来どおり、登記申請日(平日)までに作成が完了している必要があります。また、印鑑届書・印鑑カード交付申請書の日付は、「登記申請日(平日)」を記載します。なお、印鑑証明書の有効期限は登記申請日を基準に判断されます。
    •  設立日が休日でも、税務署への設立届や社会保険関係の手続きの期限は「設立日」を基準にして判断されます。2027年1月1日を設立日とした場合、休み明けの開庁日は4日なので、通常の平日設立より期限の猶予が3日少ないことになります。

     

    ご不明な点がございましたら、当事務所へお問い合わせください

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