~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~ 第216号 令和5年7月発行
A COLUMN ~記事~
芸術は爆発だ! ~ 本物は理屈じゃない
先日、仕事の合間に愛知県美術館で行われていた「岡本太郎展」に行ってきました。前衛的な芸術というのは正直良くわからならないのですが、当職は昔からなぜか岡本太郎が好きなのです。圧倒的な迫力、生命力、かわいらしさ…、芸術というものをわかっていない当職では的確な言葉で表現することはできませんが、とにかく「いい」のです。
当職が幼少の頃、岡本太郎はまだ健在でした。テレビ番組やCMにも出ていて、子ども心に「変なおじいちゃん」としか思っていませんでした。彼の作品もメディアで見るかぎり、子どもでも造れそうなよくわからないものくらいに思っていました。でも、犬山で「若い太陽の塔」を見たとき、「よくわからないけどすごい」と圧倒されました。また、岡崎に展示されている「午後の日」を見て「きもちわるいけどかわいい」と感じ、以降岡本太郎の作品が「変なんだけど気になってしょうがない」存在になっていったのです。
大人になってからも、大阪に行った際、太陽の塔を見るだけのために万博公園に立ち寄ったり、海洋堂の「岡本太郎フィギア」を見つけるとつい買ってしまったり、限定受注生産の「太陽の塔ロボ」を手に入れるために、発売日にネット注文したり…。昨年も娘と東京へ旅行に行った際、「岡本太郎記念館」をコースに組み込んで作品を鑑賞してきました。ちょっと好きなだけで、ファンとまでは言えないと思っていましたが、自分の行動を改めて見返してみると、まあまあなファンですよね。
本物には言葉に表せない魅力が潜んでいます。岡本太郎のような前衛的な作品をつくる芸術家は、現在は他にもたくさんいるでしょうが、彼の作品には、他にはない人を惹きつける特別な力を持っているように思うのです。(芸術素人の当職ではちゃんと説明はできませんが)
こじつけになってしまうかもしれませんが、私たちの生活や仕事においても、言葉では説明できないけど魅力がある人というのは確かに存在します。そこまで話がうまいわけではないのに言葉に説得力がある人、美男美女というわけではないのになぜか皆に好かれる人、面識が浅いのに妙に信頼できてしまう人…。口に出さなくても、心の奥底がにじみ出るのでしょうか。心がキレイな人、何事も誠心誠意取り組む人はやっぱり信頼され、人間関係も構築でき、社会的にも結果を残しているような気がするのです。
意識してできることではないのかもしれませんが、当職も「なぜかわからないけど信頼できる司法書士」になれたらいいなと思います。 でも、まだまだ力不足です。
誠心誠意、一生懸命業務に取り組み手続ければいいのかなぁ…
よくわかりませんが、がんばります。
EXPLANATION ~解説~
相続登記の登録免許税の免税措置
令和6年度より相続登記が義務化されることは本通信でも何度も取りあげてきました。義務化以前より、相続登記をせずに放置されることがなくなるよう、国は様々な取り組みをしてきました。そのひとつが、平成30年より実施されている「相続登記の登録免許税の免税措置」です。
数次相続(相続人が相続登記をする前に亡くなった場合)や、一定の評価額以下の不動産について、登録免許税を非課税にする措置が取られています。
1 相続により土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の登録免許税の免税措置
個人が相続(相続人に対する遺贈も含みます。)により土地の所有権を取得した場合において、当該個人が当該相続による当該土地の所有権の移転の登記を受ける前に死亡したときは、平成30年4月1日から令和7年(2025年)3月31日までの間に当該個人を当該土地の所有権の登記名義人とするために受ける登記については、登録免許税を課さないこととされました。
<例> 登記名義人となっている被相続人Aから相続人Bが相続により土地の所有権を取得した場合において、その相続登記をしないまま相続人Bが亡くなったときは、相続人Bをその土地の登記名義人とするための相続登記については、登録免許税が免税となります。
A→Bの登記については登録免許税を免税 (B→Cの登記は免税されません)
(注)上記のような場合に、必ずしもCさんがその土地を相続している必要はなく、例えばBさんが生前にその土地を第三者に売却していたとしても、1次相続についての相続登記の登録免許税は免税となります。
2 不動産の価額が100万円以下の土地に係る登録免許税の免税措置
土地について相続(相続⼈に対する遺贈も含みます。)による所有権の移転の登記又は表題部所有者の相続人が所有権の保存の登記を受ける場合において、不動産の価額(※1)が100万円以下の土地であるときは、平成30年11月15日から令和7年(2025年)3月31日までの間に受ける当該土地の相続による所有権の移転の登記又は令和3年(2021年)4月1日から令和7年(2025年)3月31日までの間に当該土地の表題部所有者の相続人が受ける所有権の保存の登記については、登録免許税を課さないこととされました。
※1 固定資産税評価額。不動産の所有権の持分の取得に係るものである場合は、当該不動産全体の価額に持分の割合を乗じて計算した額が不動産の価額となります。
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