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No.105 ブラックリスト

    ~ 知らなくてもなんとかなるかもしれないけど、知ってたらきっと役立つ情報をお届けします ~

    第105号 平成26年3月 発行


    以心伝心
      ~ 愛犬との別れ
     先日、わが家の愛犬サラがこの世を去りました。彼女が当職の元に来たのは13年前、ちょうど司法書士試験に合格し、この世界に足を踏み入れた年でした。その間、仕事上、プライベートでの苦労や喜び、たくさんの出来事や変化がありましたが、そのすべてを彼女は当職の近くで、静かに寄り添い、見守ってきてくれました。
     サラは「サルーキ」という種類の猟犬です。体高からいうと大型犬に属しますが、非常にスリムで、本来運動量も多く、活発な犬種です。サラも、走らせたらものすごい早さで駆け抜けていくことができるのですが、性格的に非常に温厚で臆病、散歩の時以外は、いつも当職の足もとで寄り添い甘えてくる程度で、まったく手のかからないおとなしい犬でした。当職は、犬に話しかけたり、家族同然に接するようなことはしませんでしたが、精神的にまいっている時など、寄り添ってきてくれる彼女に癒され、助けられたことも多々あります。いろいろあった13年間でしたが、いつもそばにサラがいてくれて本当によかったと思っています。
     13年も一緒にいると、言葉を発しない犬でも、その気持ちがわかるようになってきます。エサが欲しいのか、散歩に行きたいのか、かまってほしいのか…。「以心伝心」というのでしょうか。サラの気持ちになって考えれば、自然と何を求めているのかがわかるのです。逆に、言葉を発する人間の気持ちを読む方が難しいのかもしれません。仕事上でも、プライベートでも、常に相手の気持ちに立って物事を考えるように努力しているのですが、時に誤解があったり、意思疎通が不十分でトラブルになってしまったこともあります。相手のことをもっと考え、当職とサラのような「以心伝心」の関係が築くことができれば、仕事もプライベートも、もっと円滑にやっていけるのになぁ…。人間って難しいですね。
     サラ、13年間本当にありがとう。

    解説:登記・相続・裁判等司法書士に関連の深い事項を解説していきます。
    ブラックリスト
      ~ 金融機関の「事故情報」
     ブラックリスト・・・借金をしている人でなくても、その言葉を聞いた事があると思います。一般的には、「ブラックリストに載ると会社の人に知られる、一生お金を借入できない等」と思われている方も多いようですが、そんなことはありません。実際にブラックリストの事をちゃんと理解されている方は非常に少ないものと思われます。そこで、本号では、その「ブラックリスト」について解説します。

    1.ブラックリストとは?
     銀行や信販会社、消費者金融などの金融機関は、各業界ごとに、互いに情報を共有するための「信用情報機関」を持っています。ブラックリストとは、一般に、信用情報機関に「事故情報として登録されている状況」の事を言います。実際「ブラックリスト」という名簿が存在するわけではありません。事故情報の事を、業界内では「ブラック情報」と呼ぶことから、ブラックリストと言われるようになったようです。

     

    2.ブラックリストに載るとどうなるの?
     ブラックリストに載ってしまう(信用情報機関に事故情報が登録される)と、一定期間、新たな借入(ショッピングローン、自動車ローン、住宅ローン等)、クレジットカードの発行等ができなくなります
     しかし、あくまでも「一定期間」ですので、その期間を過ぎれば事故情報は削除され、新規にローンを組むことも、クレジットカードを作ることも可能になります。
     また、信用情報機関は他人や会社にその情報を厳格にとりあつかっているため、他人や会社にその情報を知られることはまずありません。ただし、銀行や消費者金融等、金融機関にお勤めの場合は、その限りではありません。



    3.信用情報機関

     金融機関は、主に「銀行」「消費者金融」「信販会社」に分類されます。この業態により加盟する信用情報機関は異なります。

    ① 全国銀行個人信用情報センター(全銀協) ~ 銀行・信金・信組・農協系の信用情報機関
    ② 株式会社 シー・アイ・シー(CIC) ~ 信販会社の信用情報機関
    ③ 株式会社日本信用情報機構 ~ 消費者金融系の信用情報機関

     また、事故情報はひとつの信用情報機関だけで保有しているのではなく、過剰貸付防止などの目的で、機関同士が提携してCRIN(Credit Information Network)と称される情報交流を実施しています。そのため、銀行からの借入の返済を遅延したことを理由に、信販会社のカードをつくれなくなるといったこともおこるのです。

     それぞれの信用情報機関に対して、請求をすることで、自身の登録状況を開示してもらう(ブラックリストに載っているかどうか調べる)ことも可能です。(方法は各機関のHP等で確認するか、直接お問い合わせください)もちろん、他人(家族であっても)の情報を開示してもらうことはできません。

    (注)「ブラックリストから消します」という広告を出している業者がいます。誤情報の場合を除き、事故情報を消すことまずできませんので、このような広告は詐欺広告といえます。お金を騙し取られたり、ブラックリストに載っている人間でも貸付を行うヤミ金融を紹介されたりするおそれもありますので連絡をとってはいけません。
     また、正規の登録業者でも、あえてブラックリストに摂載っている人にコンタクトをとって新規の貸し付けを勧誘するような業者も存在します。こういった業者は法律違反をしているわけではありませんが、取り立ても厳しいので注意が必要です。

    ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

        発 行
    司法書士 ながしま事務所

    司法書士 長 島  潤

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